こんにちは!元力士のしんざぶろうです。
かつて大相撲中継で、土俵際の溜席に背筋を伸ばして正座し、静かに取組を見守る女性が映り込むことがありました。その姿にファンの間では「この人は誰なんだろう?」と話題になったものです。
やがて、その凛とした佇まいから「溜席の妖精」と呼ばれ、さらに「タニマチのお嬢さん」という呼び名でも知られるようになりました。今も多くの相撲ファンの記憶に残る存在となっています。
この記事では、「タニマチのお嬢さん」とは誰なのか。話題になった背景や当時の様子、そして現在の動向までをお伝えします。
ぜひ最後までお付き合いくださいね。
「タニマチのお嬢さん」って、響きが素敵よね♪私も相撲観戦したら、そんな風に話題になっちゃうかも…どうしよう、ちょっとドキドキしてきちゃった!
- 「タニマチのお嬢さん」とは誰なのか、その正体
- 「溜席の妖精」と呼ばれるようになった理由
- 相撲界における「タニマチ」とは何か
- 「溜席の妖精」の出現履歴と特徴
- 現在の「タニマチのお嬢さん」の動向
タニマチのお嬢さんとは?
結論から言うと、「タニマチのお嬢さん」とは相撲ファンの間で話題になった…
「溜席の妖精」と呼ばれた女性のことです。
では、なぜ「溜席の妖精」と呼ばれた女性が「タニマチのお嬢さん」と言われるようになったのか。そのきっかけとなったのが、2021年1月24日に「NEWSポストセブン」が配信した記事のようです。
──テレビ中継で東花道に毎日映る女性として話題になっていますが、お話を伺えませんでしょうか。
「私は一般人なので…(再び軽く会釈)」──どちらかの部屋の後援会の方でしょうか。
「私ではなく、家族ですね」──どの関取のファンなのか、聞かせてもらえませんか?
「いえ、一般人なので…」そう言ってもう一度軽く会釈し、両国駅前のタクシー乗り場から乗り込んでいった。
この取材では、彼女が「一般人」であることを繰り返しながらも、質問には丁寧な会釈を返し続け、最後まで落ち着いた態度で立ち去ったことが伝えられています。
さらに、同記事内で協会関係者から次のような証言がありました。
「二所ノ関一門のある親方がお世話になったタニマチのお嬢さんだと聞いています。それ以上は話せません」
この証言から、溜席の妖精の正体は 「二所ノ関一門の親方を支援する後援会(タニマチ)の娘」であることがわかりました。
この出来事をきっかけに、
- 「溜席の妖精」=「タニマチのお嬢さん」
として、相撲ファンの間で知られるようになったのです。
そうだったんだ!「溜席の妖精」はすごく話題になってたから何となく知ってたけど、「タニマチのお嬢さん」と同一人物だったんだね。あの凛とした立ち居振る舞いも、「タニマチのお嬢さん」と聞けば納得だよ。
「タニマチ」とは、相撲界で力士や部屋を支える後援者のことです。その名前の由来は、大阪の谷町で力士に無償で治療を施していた医師に始まり、そこから支援者のことを「タニマチ」と呼ぶようになったと言われています。
タニマチの支援は実にさまざまで、差し入れや化粧まわしの提供、場所中の溜席の確保など多岐にわたります。金銭的な援助だけにとどまらず、力士や相撲界を陰で支え続ける“縁の下の力持ち”のような存在なのです。
このようなタニマチ文化を知ると、「タニマチのお嬢さん」の背景もより深く理解できるはずです。もっと詳しく知りたい方は、以下の関連記事もあわせてご覧ください。


溜席の妖精が有名になった理由
「溜席の妖精」と呼ばれる女性は、2020年11月場所以降、NHKの大相撲中継で連日映り込み、その凛とした佇まいが話題になりました。
コロナ禍で観客が少ない中、同じ席で背筋を伸ばして正座を崩さず観戦する姿はひときわ目を引き、「一体誰なのか?」と憶測を呼び、謎めいた雰囲気や日替わりのファッションも相まって多くの人を惹きつけました。
具体的に話題になった理由は次の通りです。
- コロナ禍の観客制限下で目立った存在感
溜席が閑散とする中で、毎日同じ席で正座を続ける姿がテレビ画面でひときわ目立つ存在だった。 - 完璧な正座と所作の美しさ
背筋を伸ばし、拍手以外はほとんど動かない所作が「土俵の中の花」「清涼剤」と称賛された。 - 日替わりの上品なファッション
高級ワンピースやハイブランドバッグを日替わりで着こなし、SNSでも取組以上に話題に。 - マスク越しの謎めいた素顔
常にマスク姿で顔が隠されていたことで、ネット上でモデル説や芸能人説が飛び交った。 - 「タニマチのお嬢さん」説で注目度アップ
「維持員席を15日間確保できるのはタニマチ(後援会)関係者だけ」という情報から噂が広まり話題に。 - メディア取材と報道の影響
2021年1月24日に『NEWSポストセブン』が両国駅前で直撃取材し、本人のコメントが初めて報じられた。 - 海外からも注目「Sumo Princess」の称号
海外のYouTuberやファンが「Sumo Princess」と呼び、動画で紹介するなど国外にも話題が広がった。
なお、溜席で話題になっているのは「溜席の妖精」だけではありません。本場所の会場が変われば、注目を集める人物も変わります。
名古屋場所で話題の「白鷺の姉御」や、大阪場所で注目される「茶色ちゃんちゃんこ集団」など、溜席をめぐる話題は尽きません。気になる方は、ぜひ以下の記事もチェックしてみてください。



「溜席の妖精」の出現履歴
「溜席の妖精」がただの観客以上に話題を集めた理由の一つは、同じ座席で連日観戦し続ける姿勢にありました。ここでは、彼女がどの本場所で姿を現したのか、その履歴を整理します。
開催期日 | 会場 | 主な座席位置 | 備考 |
---|---|---|---|
2020年 11月場所 |
両国国技館* | 東花道付近 | 初登場 *コロナ禍により東京開催。 |
2021年 1月場所 |
両国国技館 | 東花道付近 | 15日間皆勤 |
2021年 3月場所 |
両国国技館* | 向正面西寄り | 定位置変更 *コロナ禍により東京開催。 |
2021年 5月場所 |
両国国技館 | 東花道付近 | *コロナ禍により、4日目から観客入場解禁。以降連日観戦を確認 |
2021年 11月場所 |
福岡国際センター | 不明(溜席) | 初日から千秋楽まで皆勤。地方(福岡)での観戦が確認された。 |
2022年 1月場所 |
両国国技館 | 不明(溜席) | 14日間観戦(1日欠席) |
2022年 5月場所 |
両国国技館 | 不明(溜席) | 12日間観戦(3日欠席) |
2022年 7月場所 |
愛知県体育館 | 不明(溜席) | 初日・7日目などSNSで確認。 |
2022年 9月場所 |
両国国技館 | 西花道中心 | 2日目・11日目に映り込み。この場所が最後の観戦確認となっている。 |
表からもわかるように、コロナ禍で観客数が限られる中でも、東京・両国国技館を中心に連日観戦を続けてきたのが特徴です。
「溜席の妖精」に似た人物が話題になった事例
「溜席の妖精」の存在感が広く知られるようになる中で、その凛とした姿勢や装いに似た観客が現れると、「溜席の妖精では?」とSNSや現地で話題になることがあります。ここでは、実際に「溜席の妖精」と間違われて注目を集めた事例を紹介します。
2022年11月 九州場所(福岡)|つばささん事例
福岡・中洲のショーパブ「ギャグマンペントハウス」のスタッフ・つばささんが九州場所12日目に溜席最前列で白いドレス姿とマスク姿で正座観戦。
その凛とした姿勢や低い位置での拍手が“溜席の妖精と瓜二つ”とSNSで話題に。つばささん本人は「普段通りの姿勢で観戦しただけ」と語り、実際は別人であることが本人の証言で確認されています。
2023年1月場所(東京)|着物美人事例
この場所では「着物美人」と呼ばれた女性が西花道近くのマス席最前列に毎日座り続け注目されました。
クリームやピンクの着物を日替わりで着こなし、背筋を伸ばして正座し静かに観戦する姿勢が「着物版の溜席の妖精」と話題に。協会関係者によると東京在住で、長年角界を支えてきた方だとされています。
2024年以降|復活?の憶測
2024年3月場所、2025年5月場所では「白いワンピース姿の女性が映った」とSNSで“溜席の妖精復活”との声もありましたが、SNS上の憶測にとどまり、信頼できるメディアや関係者による裏付けはありません。
協会関係者によると「本物は低い位置で小さく拍手するが、顔の前で大きく拍手する人は別人」とのことで、近年は似た服装・所作の観客が増えており誤認されやすい状況にあるようです。
「タニマチのお嬢さん」現在の状況と今後
「タニマチのお嬢さん」は、2022年9月場所を最後に、大相撲本場所でその姿が確認されていません。ただ、大相撲以外の文化・スポーツイベントでは目撃情報が続いており、活動自体は続いていることがわかっています。
以下は、近年の主な動向です。
- 大相撲会場(2022年11月以降)
2022年9月場所を最後に、両国国技館などの本場所で観戦する姿は確認されておらず、土俵際での姿は見られなくなっています。 - 歌舞伎座での観劇(2022年11月)
2022年11月の「十三代目 市川團十郎白猿襲名披露公演」などで複数回目撃情報があったとSNSで話題になりました。京都・南座や東京・明治座での襲名披露公演でも目撃情報があります。 - 競馬場での目撃
歌舞伎座での観劇以降、京都競馬場や中山競馬場で「溜席の妖精らしき女性を見かけた」という噂がSNS上で流れ、「相撲界のソダシ*」と称される凛とした立ち姿が話題になりました。ただし、信頼できる映像証拠やメディア報道は確認できておらず、噂の域を出ていないのが実情です。
*ソダシとは?
「ソダシ」は真っ白な毛色で人気を集めたJRAの競走馬で、桜花賞などGⅠを制した白毛のヒロイン。美しく凛とした立ち姿と強さから“白いアイドルホース”と呼ばれ、競馬ファンだけでなく多くの人に愛された存在です。
このように、相撲会場での姿は見られなくなったものの、歌舞伎や競馬といった他の文化・スポーツイベントには足を運んでいる様子がうかがえます。
相撲ファンの間では「いつかまた溜席で凛とした姿を見られる日が来るのでは」と再登場を期待する声もあり、「タニマチのお嬢さん」は今もなお、多くの人の記憶に残り続ける存在と言えるでしょう。
「タニマチのお嬢さん」、今は相撲会場では見かけなくなっちゃったんだね。でも歌舞伎や競馬でも目撃情報が上がるなんて、一般の方とは思えないくらい注目されてるね。
いつかまた溜席で、あの凛とした姿を見られる日が来るといいなぁ♪
まとめ
「タニマチのお嬢さん」は、その凛とした佇まいで相撲を見守り、多くのファンの記憶に残る存在です。今では相撲会場でその姿を見かけることはなくなりましたが、歌舞伎や競馬などの場でも変わらぬ姿勢で観戦を続けているようです。
だからこそ、「またいつか溜席で姿を見せてくれるのでは」と再登場を楽しみにしている相撲ファンも少なくありません。私自身も、その姿を再び溜席で見られる日が来ることを、ひそかに願っています。
今回も、最後まで読んでいただきありがとうございました。
また、次回の記事でお会いしましょう。
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