ちゃんこ鍋のシメといえば、僕のいた相撲部屋では「マロニーちゃん」が一番人気でした。でも、シメの準備は一番下の新弟子の役目。あちこちのテーブルに配って戻ってくるころには食べ尽くされていて、実は自分ではあまり食べた記憶がないんですよね…。
今は誰にも遠慮せず、家でゆっくり満喫しています。
こんにちは!元力士のしんざぶろうです。
ちゃんこ鍋を食べると、必ず迷うのが「シメ、何にする?」という問題。ラーメン・うどん・雑炊…どれも美味しいから、つい悩んでしまいますよね。
実はこの「シメ選び」僕がいた相撲部屋では、毎回あるわけではありませんでした。だからこそ、ちゃんこ鍋のシメは「特別なお楽しみタイム」であり、しかも食べやすいぶん「体づくりのための大事な栄養補給」でもあったんです。
この記事では、相撲部屋で実際に使われていたその感覚をベースに、家庭でもそのまま応用できる「ちゃんこ鍋シメの選び方」をできるだけわかりやすく紹介していきます。
さらに今回も、僕が独自に開発したAIキャラクターが登場。ちゃんこ鍋のシメについて、コメントをもらいながら進めていきます。
登場するのは、現代の横綱10人の叡智を集めて誕生したAI…。
その名も「AI横綱くん」です。
ぜひ最後までお付き合いくださいね。
ちゃんこ鍋のシメって、ほんとに種類が多くて迷っちゃいますよね…。今回は元力士のしんざぶろうさんに加えて、AI横綱くんも一緒にシメ選びをナビゲートしてくれるみたいです。
横綱くん、この記事を読んでくれているみなさんに、一言ごあいさつお願いします!
ようこそだな、ちゃんこ好きの皆の衆。
AI横綱だ。
土俵の勝負も、ちゃんこのシメも、最後の一手で決まるもの。何を選ぶかは、好みだけじゃない。「今の自分に、どんな一杯がうれしいか」を感じながら選んでみるといい。
そして、この記事のいちばん最後で、横綱の目線から「今日の取り組み総評」として、シメ選びの極意を一言でまとめて贈るつもりだ。そこまでの流れをイメージしながら読み進めてみてくれ。
きっと、あなたの“定番のシメ”が見えてくるはずだ。
ちゃんこ鍋のシメにはどんな種類がある?
まずは、「そもそもシメにはどんな選択肢があるのか?」をざっくり整理しておきましょう。ここが見えていると、「今日どれにしようか?」と考えるときも迷いにくくなります。
この章では、ちゃんこ鍋のシメを…
- 麺シメ
- ごはんシメ
- アレンジシメ(チーズ・カレー・パスタ など)
という3つのグループに分けて、それぞれの特徴と向いているシーンを見ていきます。
僕が現役のころに実際によく食べていたのは、うどん・そうめん・マロニー(春雨・くずきり系)といった麺シメがほとんどでした
しかし、最近の相撲部屋やちゃんこ企画の動画などを見ていると、トマト鍋やミルクベースのちゃんこ、チーズやパスタを使ったシメなど、かなりバリエーションが増えており、僕も食べたことがない鍋が多いです。
この記事では、そうした「今の家庭でもマネしやすいアレンジシメ」も含めて、ベーシックなシメから順番に紹介していきます。
麺シメ(ラーメン・うどん・そうめん・春雨・そば)
シメの中でも一番人気なのが、なんといっても麺類です。とにかく「食べやすい」のが最大の特徴で、噛む回数が少なくてもスルスル入っていきます。相撲部屋でも、「もう入らないと思っても、麺ならなぜか入る」という感覚があって、最後の追い込みにぴったりのシメでした。
ここでは、家庭でも使いやすい代表的な麺シメ【5種】を、スープとの相性とおすすめのシーン付きで紹介します。
ラーメン(中華麺)
スープの味を一番強く感じやすい麺なので、「今日はしっかり濃い味で終わりたい」というときにぴったりです。
うどん
やさしい口当たりで腹持ちもよく、どの味のちゃんこにも合わせやすい「バランス型の王道シメ」です。
そうめん
つるっと軽いのに、出汁を吸うので満足感もあります。温かいつゆで食べる「にゅうめん」感覚で楽しめます。
春雨
見た目のボリュームのわりにカロリー控えめ。具だくさんのスープに入れると、「麺少なめでも満足」という状態を作りやすくなります。
そば
相撲部屋のシメとしてはそれほど一般的ではありませんが、家庭なら「軽めの麺シメ」としてかなり優秀。和風寄りのスープと合わせると、鍋そば感覚でさらっとシメられます。
僕のいた部屋では、いわゆるラーメン用の中華麺は出なくて、「うどん・そうめん・マロニー(春雨・くずきり系)」が定番でした。とにかく食べやすい麺が多かったですね。
麺のシメはな、「もう一番いけるか?」と自分の腹と相談する時間でもある。
同じ麺でも、ラーメンは“ガツンともう一押し”の攻めの一杯。
うどんは土台を整える、安定感のある横綱相撲。
そうめんや春雨は、明日に疲れを残したくないときの軽量級。
そばは一度、体をふっとリセットしたいときにおすすめだ。
ごはんシメ(雑炊・スープかけご飯〈お茶漬け風〉)
「シメはやっぱりご飯でしょ」という人も多いはず。ご飯シメには、大きく分けて2つのタイプがあります。
- しっかり煮込む「雑炊」
- ごはんにスープをかける「お茶漬け風」
この2つで、食べ心地もどんな日に選ぶかもだいぶ変わってきます。
雑炊(おじや)
雑炊は、鍋のスープでごはんをコトコト煮込んで仕上げるスタイルです。具材と出汁のうま味をお米が全部吸ってくれるので、「一杯でちゃんと満足したい」というときにぴったりです。
スープかけご飯(お茶漬け風)
相撲部屋のイメージだと「雑炊シメ」が定番と思われがちですが、僕のいた部屋では、いわゆる「シメ用のちゃんこ雑炊」はめったに作らず、よそったご飯に鍋のスープをそのままかけて食べる「お茶漬け風スタイル」が当たり前でした。
雑炊を食べていたのは、本場所中に取り組みがある幕下以下の力士たちだけでした。お腹いっぱいで土俵に上がるわけにもいかないし、かといって空腹だと力が出ない。そこで「お腹にはたまるけど、消化は早い」雑炊でコンディションを整えていたんだよね。
でもこれが結構難しくて…僕は雑炊がおいしくて、つい食べすぎちゃってたなぁ。取り組み前なのにお腹が苦しくて、「うわ、重い…」ってなる日もありました(笑)。
なるほど〜!「コンディション調整の雑炊」って言っても、食べすぎたら逆に重くなっちゃうんですね(笑)。
私は家だとつい欲張って雑炊にしがちだけど、翌日に予定がある日は「お茶漬け風」でサラッと終えるのも良さそう…!
同じご飯でも、目的で選ぶってめちゃくちゃ納得です。
変わり種シメ(パスタ・チーズ・カレー風)
マンネリを防ぎたいときや、子どもや友達とわいわい楽しみたいときにおすすめなのが「変わり種シメ」です。ちゃんこ鍋というと和風のイメージが強いですが、スープ次第で洋風にもカレー風にも、いくらでも寄せていけます。
ここで紹介するのは、相撲部屋時代に全部を体験したというより、「ちゃんこのスープは応用が利く」という感覚をベースにした家庭向けアレンジ3つを紹介します。
パスタ系シメ(ショートパスタなど)
塩ちゃんこや水炊き系のような、あっさりめのスープと相性が良い変わり種です。ショートパスタを別ゆでしてから鍋のスープに入れ、最後に粉チーズやオリーブオイルを少し加えると、洋風スープパスタのようなシメになります。
チーズ系シメ(チーズ雑炊・リゾット風)
雑炊にチーズを加えるだけで、一気に「チーズリゾット風」のシメに変身します。味噌ベースのちゃんことは特に相性がよく、コクのある一杯になりますが、塩ちゃんこ・水炊き系に入れても、あっさりベースにチーズのコクが乗っておいしくまとまります。
カレー系シメ(カレー雑炊・カレーうどん風)
鍋の終盤でカレールウを少量溶かせば、「カレー雑炊」や「カレーうどん」風のシメに早変わりします。味噌ベースや醤油ベースのちゃんこと特に相性がよく、和風カレーうどん・味噌カレー雑炊のようなイメージです。チーズと組み合わせれば、カレーチーズ雑炊としても楽しめます。
変わり種シメって、「今日はちょっと気分を変えたい!」って日にぴったりですよね。
私、パスタが好きなので…鍋のスープが洋風っぽくなるだけでテンション上がります(笑)。みんなで「次どれにする?」って相談しながら決めるのも、イベント感があって楽しそうだなぁ♪
横綱くんも、洋風の鍋は好き?
洋風の鍋も、悪くないどころか…けっこう好きだな。ただな、俺の中ではこんな感じだ。
・塩ちゃんこ・水炊き系 → 洋風アレンジの土台
・味噌・醤油ちゃんこ → 和の芯を残したまま、ちょっと寄せていく
つまり、「土俵は和風、決まり手が洋風」みたいなイメージだね。
パスタ入れたり、チーズ乗せたり、カレーに振ったりするのは相撲でいうと「得意の型は守りつつ、立合いで少し変化をつける」感じに近い。
ちなみに、ちゃんこ鍋の「具材」も迷いやすいポイントですよね。元力士しんざぶろうが、相撲部屋目線+勝手な好み(笑)で本当にうまい具材をランキング形式でまとめた記事もあるので、具材選びに困ったらこちらも参考にしてみてください。
ちゃんこ鍋のスープは何味があるの?
シメを考えるうえで大事なのが、「そもそも鍋のスープは何味があるのか?」という視点です。スープのタイプによって、合うシメ・合わないシメがはっきり変わってきます。
ここでは、家庭でもよく使う4つの味を整理しておきます。
1.塩ちゃんこ-最も万能でまとまりが良い
塩ちゃんこは、一番自由度の高いスープです。鶏ガラや昆布・かつお出汁をベースに、塩でシンプルに整えた味は、麺にもご飯にもよく合います。
- ラーメン・うどん・そうめん・パスタ
- 雑炊・スープかけご飯
- 春雨・そば
どれを入れてもまとまりやすい、まさに万能タイプ。「今日はシメをどうするか決めてない」「家族で好みがバラバラ」というときは、ベースを塩ちゃんこにしておくと失敗が少なくなります。
2.醤油ちゃんこ-ラーメン化しやすい王道
醤油ちゃんこは、「そのまま醤油ラーメンのスープになる」イメージの味です。鶏ガラや豚骨、魚介の出汁に醤油を合わせたスープは、ラーメンシメとの相性が抜群です。
- ラーメンにすると「お店っぽい味」になりやすい
- あっさりめに整えれば、雑炊にも十分対応できる
麺好き・ラーメン好きの家庭なら、「ちゃんこ=醤油ベース」にしておくと、シメの満足度が一段上がると思います。
3.味噌ちゃんこ-コク強めで太麺・濃厚雑炊向け
味噌ちゃんこは、コクがあってパンチのあるスープ。そのぶん、シメも「しっかり系」と相性が良くなります。
- 中太〜太麺のうどん・中華麺
- 卵とねぎを合わせた濃厚雑炊
味噌は煮詰まると塩気が強くなりやすいので、シメに入る前に一度味見をして、濃すぎるようなら水や出汁で少し薄めてあげるとちょうど良くなります。
寒い日のちゃんこや、「今日はがっつり食べたい」という日のご褒美シメとしても活躍する味です。
4.水炊き(鶏だし系)-あっさり系で雑炊・春雨が強い
鶏ガラや骨付き肉からとった“水炊き系”のスープは、あっさりしつつもコクのある味。ポン酢や塩を合わせることが多いですが、シメとしては…
- 雑炊
- 春雨
との相性が特に良いタイプです。
こってりさよりも「やさしさ」を重視したい日、夜遅いちゃんこ、飲んだ後のシメなどに向いています。「今日は胃にやさしくシメたいな」というときは、水炊きベース+雑炊・春雨あたりをイメージしておくと選びやすくなります。
なるほど〜!スープの味を先に4つに分けて考えるだけで、シメ選びが一気にラクになりますね。
「今日はあっさりがいい」「今日はガッツリいきたい」みたいに、気分から逆算して味を選べるのが分かりやすいです。これなら家族で好みが違っても揉めにくそう(笑)。
あと地味に大事なのが、シメに行く前の「味見」だね。味噌や醤油は煮詰まると一気に濃くなるから、麺やご飯を入れる前に一度だけ調整すると失敗しにくいよ。
「ちょい薄いかな?」くらいで止めとくと、シメを入れた瞬間にちょうど良くなることが多い!
しんざぶろうの相撲部屋では実際どんなシメが主流だった?
ここからは、僕がいた相撲部屋での「リアルなシメ事情」を少しだけお話しします。 さっきまでの話が「一般的に選びやすいシメ」だとしたら、ここからは「実際の現場ではどうだったか」という裏側の話です。
しんざぶろうの部屋の「定番シメ」
さきほども少し触れましたが、僕のいた部屋では、いわゆる「ラーメン(中華麺)」のシメはほとんど出ませんでした。
定番になっていたのは…
- うどん
- そうめん(温かいつゆで)
- 春雨・マロニー(くずきり系の麺)
といった、「するっと食べやすい麺」が中心。とにかく量を食べる世界なので、「スルスル入る」「噛む回数が少なくても食べやすい」というのが、麺選びの大事なポイントだったように思います。
雑炊は作らず「スープかけご飯(お茶漬け風)」が当たり前
ご飯シメについても、僕の部屋にはちょっとした特徴がありました。いわゆる「ちゃんこ鍋のシメ雑炊」はほとんど作らず、代わりに当たり前のように食べていたのが、この「スープかけご飯(お茶漬け風)」です。
茶碗に少量だけご飯をよそい、鍋のスープを上からサッとかけるだけ。雑炊のように時間をかけて煮込むこともないので、簡単に食べ始めることができます。
というメリットがあり、身体を大きくしたい若い力士にとっては、かなり合理的な食べ方だったと思います。
部屋では最後に、ご飯にスープをサッとかける「お茶漬け風」が定番でした。準備が早くて量も調整しやすいので、体を大きくしたい時期には本当に合理的。僕も雑炊より、ご飯の食感が残るこの食べ方が好きだったなぁ。
僕は特に、水炊きのときが好きだったなぁ。
ご飯に、ゆずごしょうが効いたポン酢をちょいとかけて、そこに鍋のスープをサッと注いで調整するんだ。酸味が効いて、さっぱり食べられてうまいんだよね。
差し入れでシメが変わる
そもそも「今日はシメがあるかどうか」自体が、献立と在庫しだいでした。基本はご飯をしっかり食べる世界なので、シメのためだけに麺類を買っておくことはあまりありません。
そのため、麺シメが登場するきっかけになるのが「差し入れ」です。といっても、その日に差し入れされたものをその場で全部使うわけではなく、ちゃんこ長やおかみさんが在庫を管理しながら、「今日はそろそろ麺を出そうか」と判断して、ちゃんこに回してくれます。
うどんやそうめんの差し入れは比較的多いのですが、春雨やマロニーちゃんの差し入れはかなりレア。
なので、たまにマロニーちゃんが出てくると人気が集中して、若い衆はなかなか口に入らない……ということがよくありました。
ぼくも、マロニーちゃんを思いっきりズルズル食べた記憶はあんまりないんだよね。鍋の底にちょっと残ったのをすくって「あ、これマロニーちゃんだよな…」って味わうくらいだったなぁ。
こんなふうに、部屋のシメは、日々の在庫や差し入れの内容によって、けっこう柔軟に変わっていきます。
家庭でも、「今日は子どもがラーメン食べたいと言っている」「冷蔵庫や棚に、うどんや春雨のストックが余っている」といった、手持ちの食材でシメを決めるのは、ある意味で相撲部屋と同じ感覚だと思ってもらえればイメージしやすいはずです。
相撲部屋のシメが「在庫」と「差し入れ」で決まるように、人生も“いま手元にあるものでどう工夫するか”なんだよな。
マロニーちゃんみたいなレアなごちそうは、たまにしか巡ってこないからこそ、ありがたみも増すんだ。
…まあ俺は、気兼ねなくたらふく食べていたがな。
そりゃあ、横綱ともなればね…
なお、ちゃんこ長は、献立・買い出し・在庫管理などその仕事内容は多岐に渡ります。その仕事内容を、しんざぶろうが実体験ベースでまとめた特集記事もありますので、ぜひ参考にしてみてください。
また、ちゃんこ長としてメディアでも注目された「千代青梅さん(ちよおうめ)」についても、別記事で特集しています。
そもそも「ちゃんこ」とは?
ここまで、シメの話に集中してきましたが、ここで一度「ちゃんこ」という言葉そのものを整理しておきます。
「ちゃんこ」は鍋だけではない(力士の料理・食事のこと)
一般的には「ちゃんこ鍋」のイメージが強いですが、相撲部屋でいう「ちゃんこ」は、力士の料理・食事全般を指します。
- 鍋料理
- 焼き魚
- 煮物
- 揚げ物
- 丼もの
こういった料理を、力士たちが分担して作ってみんなで食べる。その一連の「料理・食事」をまとめて「ちゃんこ」と呼んでいるイメージです。結果的には「力士たちの毎日の食事=まかない」でもありますが、ここでいう「ちゃんこ」は…
- 力士が自分たちで作って食べる料理・食事
という意味合いが強い言葉です。
その中で「ちゃんこ鍋」は、量が調整しやすくて、栄養バランスもとりやすい主役メニューの一つという位置づけになります。
シメは「楽しみ」であり「身体をつくる時間」
ちゃんこ鍋のシメは、単なる「最後の一品」ではありません。力士にとっては、一日の楽しみであり、身体を大きく・強くしていくための大事な時間でもあります。
- しっかり体重を増やしたい時期
- ハードな稽古でエネルギーを使い切った日
- 本場所前など、コンディションを整えたい
こうした状況にあわせて、シメの内容を変えることは、とても有効な手段でした。
稽古できつい日は、正直ご飯が喉を通らないこともあります。でも食べないと体重が落ちてしまう。そんなときに「スルスル入る麺シメ・スープかけご飯」は本当に優秀で、「食べるのも稽古の一つだ」と自分に言い聞かせながら箸を進めていました。
いい話を聞かせてもらった。
「ちゃんこ」というのは、ただの“飯”じゃない。土俵に立つための“覚悟”そのものだな。稽古できつい日、喉を通らなくても箸を進めたその一口一口が、誰にも見えないところで、しんざぶろうの身体と心を鍛えたはずだ。
これからも、うまさだけじゃなく「明日の自分をつくる時間」として
ちゃんこを味わっていくといい。
ちなみに相撲部屋では、稽古だけじゃなく「食べること」も体づくりの一部で、量を食べるのも立派な稽古でした。しんざぶろうが実際に経験した食事ノルマや、部屋で語り継がれる伝説級の大食いエピソードをまとめた記事もあるので、興味がある方は読んでみてください。
ちゃんこ鍋シメの失敗例と対策Q&A
最後に、「シメでやりがちな失敗」と「すぐできる対策」をQ&A形式でまとめておきます。ここだけ読み返せば、かなり失敗は減るはずです。
Q1. 味が濃すぎる・薄すぎるときはどうする?
A.ちゃんこ鍋の終盤でよくあるのが、「シメに入るころにはスープがやたら濃くなっている」逆に「薄まってしまって、ぼやけた味になっている」というパターンです。
【濃くなりすぎたとき】
・いったん火を弱めて、味見をしながら水や出汁を少しずつ足す
・そのタイミングで、表面に浮いた余分な油をさっとすくう
・味が決まったら、弱め〜中火にして温度を戻す(煮詰めない程度に)
【薄くなりすぎたとき】
・塩ちゃんこ:塩をほんの少しずつ足しつつ、出汁も少量足してバランスを見る
・醤油ちゃんこ:醤油+少量のみりんでコクを補う
・味噌ちゃんこ:味噌を少しずつ溶き足す
どの場合も、「一気に変えようとしない」のがコツです。ちょっと足して味見 → もう一度少し足す、くらいの感覚で調整しましょう。
Q2. 雑炊がベチャベチャになってしまう…
A.雑炊で多い失敗が、「ご飯を入れすぎてドロドロ」「おじやというよりお米の固まり」という状態です。
【失敗しにくくなるコツ】
・ご飯は最初から入れすぎない(お茶碗半分くらいからスタートして、足りなければ後から足す)
・残りご飯はざるに入れて、さっと水で洗い、ぬめりを軽く落としてから使う
・火加減は弱火〜中火で、グツグツ強火で煮立たせない
・卵を入れるタイミングは、スープがふつふつしているところに溶き卵を回し入れる
・軽く混ぜたら火を止めて蓋をし、余熱で仕上げる
これだけでも、ふんわりとした仕上がりになりやすくなります。
Q3. 麺が伸びる・ダマになるのを防ぐには?
A.ラーメンやうどんのシメでよくあるのが、「食べる頃には麺が伸びている」「麺同士がくっついてダマになっている」という失敗です。
【避けるためのポイント】
・麺は別鍋で「少し固め」にゆでておく
・食べる直前に、人数分ずつ鍋のスープに入れる
・冷凍うどんなら、ほぐれたタイミングですぐ火を弱める
麺同士がくっつきそうなときは、箸でやさしくほぐしながら温めるとダマになりにくくなります。「鍋に入れてから長く煮込まない!」これだけ意識しておけば、かなり改善されます。
Q4. シメまで行くと毎回食べすぎる…どうしたらいい?
A.「シメが美味しすぎて、つい限界まで食べてしまう」という悩みもよくあります。
【食べすぎを防ぐコツ】
・ご飯や麺の量は、シメに入る前に上限を決めておく
・足りない分は、豆腐・きのこ・葉物野菜・春雨などでボリュームを出す
・雑炊ならご飯はお茶碗半分にして、そのぶん具材を増やす
麺シメでも、具だくさんにしておくと「麺少なめでも満足」という状態を作りやすくなります。「シメに入る前に、一度全体の量を決める」クセをつけるだけでも、食べすぎ防止にはかなり効果的です。
まとめ
ちゃんこ鍋のシメは、力士にとっては楽しみであり、強くなるための大事な時間でもあります。家庭では、もちろんそこまで体重やコンディションを意識する必要はありませんが、「どうシメるか」で鍋の満足度はびっくりするくらい変わります。
その日の気分や体調にあわせて、麺でガッツリいくのか、ごはんでほっとシメるのか。しょうゆ・塩・味噌・水炊き…いろいろなスープと組み合わせながら、自分や家族だけの「お気に入りのシメ」を見つけてみてください。
「今日はどのシメにしようか?」そんな会話をしながら、家族や仲間とちゃんこ鍋を囲んでもらえたらうれしいです。
それでは最後に、「AI横綱くん」のひと言で締めたいと思います。
横綱くんお願いします!
ここまで読んでくれたお前さんは、もう分かっているはずだな。
ちゃんこのシメは、「何を入れるか」じゃない。その一杯で、今日の自分をどう締めくくりたいか――そこがいちばん大事だ。
ガッツリ攻めたい日には、攻めの麺シメ。そっと整えたい日には、やさしい雑炊・スープかけご飯。気分を変えたい日には、チーズやカレーでひとひねり。
どれを選んでもいい。ただ一つだけ、覚えておいてほしい。「シメの一杯は、“明日の自分”への土産だ。」
腹も心も、「ちょうどいいところ」で止められる者が、次の一番で、いい相撲を取れる。今夜のちゃんこも、自分なりの“いいシメ”で終えてやろうじゃないか。
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