王鵬は大鵬の孫で父親は貴闘力|家系図と突き押しの相撲を元力士が解説
王鵬関は、祖父が第48代横綱・大鵬、父が元関脇・貴闘力という相撲一家に生まれました。自身も突き押しを武器に番付を上げ、2025年には関脇まで昇進しています。2026年9月場所の番付は、東前頭十枚目でした。
ただ、土俵の上で相手にする力士にとって厄介なのは、家系ではありません。192センチ、185キロの体から繰り出す突き押しです。
僕は現役のころ、20センチ近く背の高い突き押しの相手と向かい合ったことがあります。
前へ出れば引かれる。出なければ押される。横へ動いて距離を詰めようとしても、また突き放される。
僕には、最後まで答えが見つかりませんでした。
こんにちは!元力士のしんざぶろうです。
王鵬(おうほう)は、東京都江東区出身で、大嶽部屋に所属する力士です。「祖父が大鵬、父が貴闘力」と聞いて、王鵬の名前を覚えている方もいると思います。
では、王鵬本人はどんな相撲を取る力士なのでしょうか。
大きな体を生かした突き押しで前へ出て、2025年には技能賞を受賞しました。一方で、三役で迎えた場所ではまだ勝ち越せていません(2026年9月場所時点)。
この記事では、王鵬がどんな家に生まれ、どのような相撲で関脇まで上がったのか、そして東京都出身でありながら、なぜ秋田や北海道の弟子屈町から応援されているのかを解説します。
大鵬の孫って聞くと、名前だけでもう強そうなイメージがありました。
家系図と土俵の中身を、両方まとめて知れるのはうれしいです。
王鵬のプロフィール
王鵬 幸之介(おうほう こうのすけ)は、192センチ、185キロの体で突き押しを得意とする力士です。最高位は関脇です(2026年9月場所時点)。
身長・番付・最高位
番付や体重は場所によって変わります。
以下は、2026年9月場所千秋楽時点のプロフィールです。
■王鵬 幸之介(おうほう こうのすけ)
〇2026年9月場所千秋楽時点
- 本名:納谷 幸之介
- しこ名履歴:納谷 → 王鵬
- 生年月日:平成12年(2000年)2月14日
- 出身地:東京都江東区
- 所属部屋:大嶽部屋
- 番付:東前頭十枚目
- 身長・体重:192.0センチ/185.0キロ
- 得意技:突き・押し
- 初土俵:平成30年(2018年)1月場所
- 新十両:令和3年(2021年)1月場所
- 新入幕:令和4年(2022年)1月場所
- 新三役:令和7年(2025年)3月場所
- 最高位:関脇
- 受賞歴:序ノ口優勝1回、技能賞1回、金星3個
- 生涯成績:334勝295敗(52場所)
- 幕内成績:204勝216敗(28場所)
参考:日本相撲協会
突き押しで前に出る大型力士
王鵬の基本となる相撲は、立ち合いから両手を出し、突いて押して前へ出る形です。
得意技も「突き・押し」です。
その相撲がよく表れた一番が、2025年7月場所4日目の大の里戦です。
東前頭二枚目だった王鵬が、新横綱・大の里を押し出しました。王鵬にとっては3個目の金星です。
この場所は、大の里が横綱に昇進して最初の本場所でした。その大の里にとって、王鵬戦が横綱としての初黒星になっています。
映像を見るときは、立ち合いで王鵬の両手がどこへ出るか、そのあと足を止めずに前へ運べているかに注目してみてください。
大の里関が横綱なのに、王鵬関が一気に土俵の外まで運んでしまいました。
手だけで押しているのではなく、両手を出したあとに体ごと前へ進んでいるんですね。次は手より足を見てみます。
王鵬の家系図|祖父は大鵬、父は貴闘力、弟2人も力士
王鵬の家族には、相撲や格闘技の世界で活躍する人が何人もいます。祖父・父・王鵬本人は、三代続けて関脇以上の地位に上がりました。
さらに、弟2人も王鵬と同じ大嶽部屋で力士をしています。
家系図にすると、次のようになります。
■王鵬の家系図
大鵬(祖父・第48代横綱)=祖母(秋田県出身)
|
三女(王鵬の母)=貴闘力(父・元関脇)
|
├ 長男:納谷幸男(プロレスラー)
├ 次男:納谷 幸林(大嶽部屋)
├ 三男:王鵬 幸之介(大嶽部屋)
└ 四男:夢道鵬 幸成(大嶽部屋)
それぞれの関係と現在の立場を整理すると、次のとおりです(2026年9月場所時点)。
※スマートフォンでは、表を横にスクロールできます
| 続柄 | 名前 | 補足 |
|---|---|---|
| 祖父 | 第48代横綱・大鵬(納谷幸喜) | 北海道・弟子屈町で育つ。同町の名誉町民 |
| 父 | 元関脇・貴闘力 | |
| 母 | 大鵬の三女 | |
| 長男 | 納谷幸男 | プロレスラー。DDTプロレスリング所属 |
| 次男 | 納谷 幸林(なや たかもり) | 大嶽部屋。2026年9月場所は西三段目五十一枚目 |
| 三男 | 王鵬 幸之介 | この記事の主役 |
| 四男 | 夢道鵬 幸成(むどうほう こうせい) | 大嶽部屋。2026年9月場所は西幕下六枚目 |
参考:日本相撲協会/弟子屈町/DDTプロレスリング
祖父は第48代横綱・大鵬
祖父の大鵬は、北海道の弟子屈町で育ち、幕内優勝32回を記録した昭和の横綱です。弟子屈町は大鵬を名誉町民としていて、孫の王鵬を応援する会もつくられています。
大鵬の人気と強さは、「巨人・大鵬・卵焼き」という流行語にも残っています。
この言葉がいつ生まれたのか、大鵬がどれほど強かったのかは、別の記事で詳しく書いています。
父は元関脇・貴闘力
父は、元関脇・貴闘力です。
現役時代の平成3年5月場所には、横綱・千代の富士を「とったり」で破っています。
その「とったり」という決まり手と、この一番については、こちらの記事で解説しています。
弟2人も大嶽部屋
王鵬は4人兄弟の三男です。
長男の納谷幸男さんはプロレスラーとして活動し、DDTプロレスリングに所属しています。
参考:弟子屈町/DDTプロレスリング
次男と四男は、王鵬と同じ大嶽部屋の力士です。
四男の夢道鵬は、2025年5月場所で新十両に昇進しました。最高位は十両十四枚目で、2026年9月場所は西幕下六枚目。4勝3敗で勝ち越しています。
次男の納谷は、しこ名を鵬山から納谷に改めています。最高位は幕下四十枚目で、2026年9月場所は西三段目五十一枚目。6勝1敗の成績でした。
同じ部屋に兄弟が3人いると、番付も成績も嫌でも目に入るよなぁ。
王鵬関だけを見ると「大鵬の孫」だけど、部屋の番付表を見れば、兄弟それぞれが自分の四股名で上を目指しているんだな。
相撲を始めてから新入幕まで
王鵬が初土俵から新入幕までにかかったのは、4年です。ただし、その土台は入門前につくられていました。
相撲を始めたのは6歳のころです。
6歳で相撲を始め、埼玉栄で全国優勝
王鵬は6歳で相撲を始め、江東青龍館で稽古を積みました。高校は埼玉栄高校へ進み、3年間を相撲部で過ごしています。全国大会で結果を残したのは、高校2年からです。
2年時には全国高校相撲選抜大会の団体・個人を制覇。3年時には国体でも、団体・個人の両方で優勝しました。
入門会見は2017年12月19日に埼玉栄高校で行われ、翌2018年1月場所で初土俵を踏んでいます。
序ノ口優勝から3年で関取、「王鵬」に改名
新弟子は初土俵の場所で前相撲を取り、次の場所から番付に四股名が載ります。「納谷」の四股名で迎えた2018年3月場所では、東序ノ口十八枚目で7戦全勝。序ノ口優勝を果たしました。
その後も番付を上げ、2020年11月場所は西幕下筆頭で6勝1敗。初土俵から3年後の2021年1月場所に新十両へ昇進し、このとき四股名を「納谷」から「王鵬」へ改めています。
参考:日本相撲協会
「鵬」の一文字は、祖父・大鵬のしこ名から取ったものです。わんぱく相撲に出ていたころの、無口でどっしりした雰囲気を見て、当時の師匠(元十両・大竜)が以前から温めていた四股名でした。
参考:中日スポーツ
2022年1月、新入幕
新十両昇進から1年後の2022年1月場所、王鵬は新入幕を果たします。その場所の13日目、幕内土俵入りで締めていたのは、祖父・大鵬が育った北海道弟子屈町の有志から贈られた化粧まわしでした。
2024年の初金星から新関脇、そして三役での苦戦
新入幕後の王鵬は、幕内中位から上位へ番付を上げながら、金星や優勝争いも経験してきました。特に2024年から2026年にかけては、初金星、優勝決定戦、新関脇、そして三役での負け越しと、大きく番付が動いています。
2024年3月、横綱初挑戦で初金星
最初の金星は、2024年3月場所5日目です。東前頭三枚目だった王鵬が、初顔合わせの横綱・照ノ富士を寄り切りました。
祖父・大鵬、父・貴闘力、王鵬本人と、3世代続けて金星を挙げたのは史上初です。
しかも王鵬は、横綱への初挑戦で金星を取りました。
参考:中日スポーツ
金星が力士にとってどのような意味を持つのかは、こちらの記事で詳しく書いています。
2025年初場所、12勝3敗で優勝決定戦へ
王鵬が初優勝に最も近づいたのが、2025年1月場所です。西前頭三枚目の王鵬は、14日目に隆の勝を突き落として11勝目を挙げ、トップの金峰山を1差で追う位置につけました。千秋楽を前に、本人はこう話しています。
「勝てばいい話。気は楽っすね」
参考:東京新聞
千秋楽の取組が決まった時点で、優勝の可能性は金峰山、豊昇龍、王鵬の3人に絞られていました。
<大相撲一月場所>
千秋楽の取組が決まりました!優勝の可能性は、
金峰山、豊昇龍、王鵬の3人に絞られました。#sumo #相撲 #一月場所 #初場所 pic.twitter.com/HaQvNWi6SR— 日本相撲協会公式 (@sumokyokai) January 25, 2025
本割で王鵬は、2敗で単独トップだった金峰山の突きをいなし、押し出して勝ちます。これで金峰山、豊昇龍、王鵬が12勝3敗で並び、優勝決定戦は巴戦となりました。決定戦では豊昇龍に寄り倒され、初優勝には届きませんでした。
それでも12勝3敗の成績と相撲内容が評価され、自身初の三賞となる技能賞を受賞しています。
参考:ベースボール・マガジン社/日本経済新聞(2025年1月)
技能賞を受賞したあと、王鵬後援会のXには本人のコメントが写真つきで投稿されました。
令和七年初場所において、十二勝三敗で技能賞をいただきました。
押し相撲を評価だれての受賞だったのですごく嬉しかったです。
これからもいい相撲をとっていきます。
応援よろしくお願いいたします。#王鵬 #初場所 #技能賞 pic.twitter.com/aYe1GuF1N6— 王鵬後援会 (@oho_koenkai) January 27, 2025
同じ場所では、弟の夢道鵬も幕下で7戦全勝優勝を果たしました。兄が幕内の優勝争いに加わり、弟が幕下優勝を飾った初場所です。
参考:弟子屈町
小結を飛ばして新関脇、祖父・父に続く3代
翌2025年3月場所、王鵬は新三役として西関脇へ昇進しました。小結を経験せず、前頭から直接関脇へ上がっています。これで祖父・大鵬、父・貴闘力、王鵬本人と、3代続けて関脇以上の地位に就いたことになります。
新入幕から3年での新三役について、本人はこう振り返っています。
「長いなとも思いますけど、ここからどうするか」
参考:西日本スポーツ
初めて関脇として迎えた場所は6勝9敗。新三役は、負け越しで終わりました。
関脇・小結という三役の地位や、小結を経ずに関脇へ上がる例については、こちらの記事で解説しています。
新横綱からの金星と、三役で勝ち越せない現状
2025年7月場所、幕内上位へ戻っていた王鵬は、4日目に新横綱・大の里を押し出しました。大の里にとっては横綱昇進後の初黒星。
王鵬にとっては3個目の金星です。
続く9月場所は、西前頭二枚目で10勝5敗。この場所は、王鵬が入門したときから師匠を務めていた元十両・大竜が、定年を迎える最後の本場所でもありました。
同じ2025年9月には、熊ヶ谷親方(元前頭・玉飛鳥)が大嶽を襲名し、部屋を継いでいます。
王鵬は2025年11月に関脇へ戻りましたが、7勝8敗。2026年1月は東小結で4勝11敗、3月は西前頭三枚目で7勝8敗でした。5月場所で9勝6敗と勝ち越し、7月場所では再び小結へ戻りましたが、2勝13敗。
2026年9月場所は東前頭十枚目まで番付を下げ、7勝8敗でした。三役で迎えた4場所は、すべて負け越しています(2026年9月場所時点)。初土俵からの生涯成績は334勝295敗(52場所)。
幕内では204勝216敗(28場所)で、黒星が白星を12上回っています。
2024年1月場所からの成績を並べると、王鵬の番付の上がり下がりが分かります。
※スマートフォンでは、表を横にスクロールできます
| 場所 | 番付 | 成績 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 2024年1月 | 西前頭十一枚目 | 10勝5敗 | |
| 2024年3月 | 東前頭三枚目 | 7勝8敗 | 5日目に照ノ富士を寄り切り、初金星 |
| 2024年5月 | 東前頭四枚目 | 6勝9敗 | |
| 2024年7月 | 西前頭六枚目 | 9勝6敗 | |
| 2024年9月 | 西前頭二枚目 | 9勝6敗 | |
| 2024年11月 | 東前頭筆頭 | 6勝9敗 | |
| 2025年1月 | 西前頭三枚目 | 12勝3敗 | 技能賞。優勝決定巴戦に進出 |
| 2025年3月 | 西関脇 | 6勝9敗 | 新三役 |
| 2025年5月 | 西前頭筆頭 | 7勝8敗 | |
| 2025年7月 | 東前頭二枚目 | 7勝8敗 | 4日目に新横綱・大の里を押し出し、3個目の金星 |
| 2025年9月 | 西前頭二枚目 | 10勝5敗 | |
| 2025年11月 | 西関脇 | 7勝8敗 | |
| 2026年1月 | 東小結 | 4勝11敗 | |
| 2026年3月 | 西前頭三枚目 | 7勝8敗 | |
| 2026年5月 | 西前頭三枚目 | 9勝6敗 | |
| 2026年7月 | 西小結 | 2勝13敗 | |
| 2026年9月 | 東前頭十枚目 | 7勝8敗 |
参考:日本相撲協会
関脇や小結に上がれば、番付が上がっただけでは終わらない。そこから毎場所、上位陣との勝負が続く。
王鵬関は三役で4場所を戦った。次に見るべきは、そこでどう勝ち越す相撲を作るかだな。
王鵬の突き押しと課題
では、王鵬の突き押しはどのような相撲なのでしょうか。
決まり手の数字と、王鵬本人が語った課題の両方から見てみます。
決まり手の実データ
直近6場所で、王鵬がどの決まり手で白星を挙げているかは次のとおりです。
いちばん多いのが押し出しで、白星の4分の1を超えています。次に寄り切りが続き、3番目に多いのが叩き込みです。白星のおよそ7つに1つを、叩き込みで挙げています。
押し出しという決まり手については、突き出しとの違いも含めて、こちらの記事で解説しています。
止まったとき、中に入られたとき
王鵬自身が課題として挙げているのが、前への攻めが止まったときと、相手に中へ入られたときです。2026年4月の春巡業で、当時小結の熱海富士と手合わせをしたあと、こう話しています。
「重たい相手。止まったら向こうが上」
さらに、立ち合いで手の動きが遅れた点について、
「中に入られやすい」
と分析しています。
参考:時事通信
さかのぼって2025年8月の秋田巡業でも、王鵬は次のように話していました。
「外から攻める癖があるので自分の形、間合い、押し方が出来るようになれば」
参考:スポーツ報知
手が遅れれば、相手に中へ入られる。外側から攻め続ければ、自分が押したい距離をつくれない。言葉は違いますが、どちらも相手との間合いをどう作り、自分の両手が生きる距離で相撲を取るかという課題につながっています。
幕内の平均とどれだけ違うか
その間合いに関わってくるのが、王鵬の192センチという身長です。
幕内力士42人の平均と比べると、体格差が分かります。
■王鵬と幕内平均の体格
- 王鵬:192.0センチ/185.0キロ(2026年9月場所千秋楽時点)
- 幕内の平均:184.7センチ/159.8キロ(2026年8月時点。幕内42人の協会公式プロフィールから当サイトで計算)
参考:日本相撲協会
身長では約7センチ、体重では約25キロ、幕内平均を上回ります。
平均の計算方法や、重い力士・軽い力士の顔ぶれについては、こちらの記事でまとめています。
元力士が受けた、20センチ上の突き押し
王鵬と幕内平均の身長差は約7センチです。僕が現役のころに向かい合った突き押しの相手は、それよりさらに大きく、僕より20センチ近く背が高い力士でした。
ここからは王鵬本人の話ではなく、僕自身の体験です。
現役のころ、僕より20センチ近く背の高い、突き押しの相手がいました。
そこまで身長が違うと、手の長さにも差が出ます。
相手の手は僕に届くのに、僕の手は相手に届かない。
突き押されている間、二人の距離はずっと空いたままでした。
距離を詰めようと前へ出る。
すると、出すぎたところを引かれます。
かといって、引かれるのを警戒して前へ出なければ、そのまま押し出されてしまう。
「なら横へ動けばいい」
そう考えて、いなして体を近づけようとしても、うまくいきません。
気がつけば、また相手の突き押しを受ける側に戻っていました。
「どう攻めればいいのか」
僕の場合は、前へ出ても、待っても、横へ動いても、最後まで答えが見つかりませんでした。
もちろん、この体験をそのまま王鵬の相撲に当てはめることはできません。ただ、身長差や手の長さが、そのまま相手との距離に影響することはあります。
王鵬の白星で叩き込みが3番目に多いことを見ると、王鵬と向かい合う側も、「前へ出なければ押される。でも出すぎれば引かれる」という迷いが生まれる場面はあるのかもしれません。
突き押しって、押している側だけ見ていると単純に見えるけど、受ける側は距離をずっと考えてるんだよなぁ。
王鵬関の取組を見るなら、相手が前へ出ようとした瞬間に、王鵬関が押すのか、引くのか。そこも面白そうだな。
祖母の秋田と、祖父の弟子屈|出身地ではない土地から応援される力士
王鵬の出身地は東京都江東区です。
ところが、東京とは別に、秋田県と北海道弟子屈町にも王鵬を応援する人たちがいます。
理由は、祖父母とのつながりです。
秋田:祖母の出身地と「大鵬の孫を応援する会」
秋田県は、大鵬の妻であり、王鵬の祖母にあたる人の出身地です。王鵬は子どものころから年に1回ほど秋田を訪れていました。2025年8月の由利本荘巡業では、地元の観客から「おかえり」と声をかけられています。
秋田県には「大鵬の孫を応援する会」という後援会もあり、王鵬はなまはげをあしらった化粧まわしを贈られています。東京で生まれ育った王鵬が、この「おかえり」をどう受け止めているのか。
本人はこう話しています。
「おかえり、と言われると東京出身だけど、帰ってきたなという感覚がある」
参考:スポーツ報知
弟子屈:祖父が育った町のパブリックビューイング
北海道の弟子屈町は、祖父・大鵬が育った町です。2019年10月、町の有志によって「大嶽部屋納谷幸之介君を弟子屈町から応援する会」が立ち上げられました。
2020年11月に十両昇進が決まると、この会から王鵬へ化粧まわしが贈られています。デザインを手がけたのは、弟子屈町出身の錦絵師・木下大門さんです。金色の地に、屈斜路湖と摩周湖が描かれています。
王鵬は2022年1月場所の新入幕でも、この化粧まわしを締めて幕内土俵入りに並びました。
2025年1月場所で王鵬が優勝争いに加わった千秋楽には、町の公民館でパブリックビューイングが開かれました。町内外から集まったのは79人です。主催したのは、「大嶽部屋王鵬関を弟子屈町から応援する会」でした。
この会は、その後、弟の夢道鵬も応援の対象に加えています。2025年4月には、夢道鵬へ贈る化粧まわしの贈呈式も弟子屈町で行われ、約200人が集まりました。
王鵬関は東京出身なのに、秋田では「おかえり」と迎えられて、弟子屈町ではみんなで優勝争いを見守っているんですね。
家系図で見ていた祖父母とのつながりが、今も応援する人たちにつながっているのが分かりました。
王鵬の素顔
土俵の外での王鵬については、日本相撲協会の力士アンケートと、大嶽部屋の公式サイトに、本人が答えた項目があります。
■王鵬の素顔
- 相撲を始めた年齢:6歳
- 趣味:ゲーム(協会アンケート)/秋(大嶽部屋公式サイト)
- 好きな食べ物:からあげ、果物、ピーマンの肉詰め
- 好きな漫画・アニメ・映画:ドラゴンボール、ポケットモンスター、ONE PIECE
- 好きなテレビ番組・YouTubeチャンネル:もこうの実況、大和田伸也の隠れ家
- 血液型:A型
- 一言:頑張ります
192センチ、185キロの関取でも、好きなものを見るとゲームやドラゴンボールなんだなぁ。
番付や成績だけを追っていると見えないところだけど、こういうのを知ってから見ると、少し身近に感じるなぁ。
王鵬に関するよくある質問
王鵬について、よく調べられている疑問をまとめます。
Q1. 王鵬の読み方・本名・年齢・出身地は?
A. 王鵬は「おうほう」と読みます。四股名は王鵬幸之介(おうほう こうのすけ)、本名は納谷幸之介さんです。2000年(平成12年)2月14日生まれで、2026年10月時点では26歳。
出身地は東京都江東区です。
Q2. 王鵬は大鵬の孫?父親は誰?
A. 祖父は第48代横綱・大鵬です。母は大鵬の三女で、父は元関脇・貴闘力。祖父・父・王鵬本人の3代が、関脇以上の地位に上がっています。
Q3. 王鵬の兄弟は何人?弟も力士?
A. 4人兄弟の三男です。
長男の納谷幸男さんはDDTプロレスリング所属のプロレスラー。次男の納谷と四男の夢道鵬は、王鵬と同じ大嶽部屋の力士です。2026年9月場所の番付は、夢道鵬が西幕下六枚目、納谷が西三段目五十一枚目でした。
Q4. 王鵬の身長・体重・得意技は?
A. 身長192.0センチ、体重185.0キロです(2026年9月場所千秋楽時点)。
得意技は突き・押し。
直近6場所の白星では、押し出し28%、寄り切り19%、叩き込み14%となっています。
Q5. 王鵬の最高位は?金星は何個?
A. 最高位は関脇です。
2025年3月場所に、新三役として西関脇へ昇進しました。金星は3個で、2024年3月の照ノ富士戦が初金星。2025年7月には、新横綱・大の里から3個目の金星を挙げています(2026年9月場所時点)。
Q6. 王鵬はなぜ秋田や北海道の弟子屈町から応援されているの?
A. 秋田県は、祖母の出身地です。「大鵬の孫を応援する会」という後援会があり、王鵬はなまはげをあしらった化粧まわしも贈られています。北海道弟子屈町は、祖父・大鵬が育った町です。
町の有志が王鵬を応援する会をつくり、化粧まわしを贈ったり、優勝争いの千秋楽にパブリックビューイングを開いたりしています。
まとめ
「大鵬の孫」「貴闘力の息子」。
王鵬は、本人が幕内の上位へ上がる前から、家族の名前と一緒に覚えられてきた力士です。ただ、土俵に上がれば、戦うのは王鵬本人です。
僕が現役時代に受けた長身の突き押しでは、前へ出れば引かれ、出なければ押され、横へ動いても距離を詰められませんでした。その体験をそのまま王鵬に当てはめることはできませんが、長い手を生かして距離を保つ突き押しが、受ける側を迷わせる感覚は分かります。
反対に、その距離をつぶされて中へ入られれば、今度は王鵬のほうが苦しくなる。次に王鵬の取組を見るときは、決まり手だけでなく、立ち合いで両手が先に出ているか、そのあと足を止めずに前へ運べているかにも注目してみてください。
祖父の名前も、父の実績も、土俵の上では相手を一歩も下げてくれない。
王鵬関は、自分の両手で横綱から3つの金星を取った。ここから先に問われるのも、家系ではなく王鵬関自身の相撲だな。
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